MBTIの4文字の最後にある「J」と「P」。「Jは計画的、Pはマイペースって聞くけど、私は計画を立てるのに締め切りはギリギリ……どっちなんだろう」と迷っていませんか。
JとPは、外の世界にどう向き合うかの好みを表します。MBTIの公式サイトの説明では、Jを好む人は物事を決めて区切りをつけることを、Pを好む人は情報を取り入れて選択肢を開いておくことを大切にしやすいとされています。誰でも両方を使っていて、どちらが良い・悪いということはありません。
JとPの違いをひとことで
J(判断的態度):物事を決めて、区切りをつけて進めたい
P(知覚的態度):情報を取り入れて、選択肢を開いておきたい
どちらも誰もが毎日使っていて、多くの人はどちらか一方に頼りやすい
この記事では、JとPの公式の説明、日常の場面での違い、よくある誤解、恋愛でペースが違うときの予定の立て方、16Personalitiesとの違い、自分の傾向の確かめ方をまとめました。
「計画を立てるかどうか」だけで考えると、どちらか分からなくなりがちです。この記事では、決めておきたいか、開いておきたいかという視点で一緒に見ていきましょう。
MBTIのJとPの違いは「決めておきたいか、開いておきたいか」
MBTIの4つ目の指標であるJとPは、外の世界への向き合い方と、まわりの人から見えやすい行動を表すとされています。ここでいう「外の世界」とは、人と予定を合わせる、出かける、仕事を進めるといった、自分の外の出来事や人との関わりのことです。
MBTIの開発者の流れをくむ財団の公式サイト(The Myers & Briggs Foundation)では、次のように説明されています。
| J(Judging)を好む人 | P(Perceiving)を好む人 | |
|---|---|---|
| 好む生き方 | 構造があり、整理された生き方 | 柔軟で、先が決まりすぎていない生き方 |
| 大切にしやすいこと | 決めて区切りをつけ、次へ進むこと | 新しい情報や直前の選択肢に開かれ、合わせられること |
| 外の世界でしていること | 決めることに目が向きやすい | 情報を取り入れることに目が向きやすい |
同じページでは、誰でも情報を取り入れ、決めることをしているとも書かれています。毎日の生活の中で誰もが両方を使っていて、外の世界に向き合うときに、多くの人がどちらか一方を心地よく感じ、頼りやすいという考え方です。
日本語では「判断的態度」と「知覚的態度」
日本MBTI協会では、Jを「判断的態度」、Pを「知覚的態度」と呼んでいます。協会の説明では、外の世界にまず枠を設け、体系立てて向き合う場合を判断的態度、外の世界の情報を集めることを優先し、臨機応変に向き合う場合を知覚的態度としています(日本MBTI協会)。
ここでの「判断」は、人を評価したり裁いたりする意味ではありません。物事を決めて形にしていく心の働きのことです。協会によると、このJとPの指標はマイヤーズが独自に開発したもので、知覚と判断のどちらの働きを外の世界で使っているかが分かるようになったとされています。
具体例で見るJとPの違い
日常の場面に置きかえると、違いがイメージしやすくなります。下の表は、公式サイトに挙げられた傾向をもとにした説明用の例です。同じタイプの人でも、場面や状況によって進め方は変わります。
| 場面 | Jを好む人の進め方の例 | Pを好む人の進め方の例 |
|---|---|---|
| 旅行の準備 | 行き先と宿、回る順番を先に決めておくと落ち着く | 宿だけ決めて、現地で気になった所へ行くほうが楽しい |
| 仕事や課題の締め切り | 早めに手をつけて、直前に慌てないように進める | 情報を集めながら進め、締め切りが近づくと一気に集中する |
| 休日の予定 | 前の週のうちに予定を決めておきたい | 当日の気分や天気を見て決めたい |
| 買い物 | 買う物を決めてから、まっすぐお店へ向かう | お店を見て回りながら、良いものがあれば選ぶ |
表は「どちらが正しいか」ではなく、「どちらのほうが自然で楽か」という目で読んでみてください。場面によって答えが違うこともありますよ。
JとPのよくある誤解
JとPは、「きっちりしている人」と「ルーズな人」のように語られることがあります。公式の説明に照らすと、少し違う部分があります。
Pはだらしない、計画を立てられない?
Pは、だらしなさを表すものではありません。公式サイトでは、Pを好む人は選択肢を探りながら、新しい情報に開かれていることを大切にするとされています。また、誰でも決めることはしているので、Pを好む人が計画を立てられないわけでもありません。
Jは融通がきかない?
Jを好む人も、必要なときは予定を変えて対応できます。公式サイトは、好みは利き手のようなもので、多くの人は一方を自然に感じながらも、必要なら反対側も使えると説明しています。予定が決まっているほうが落ち着く、というのはあくまで心地よさの好みです。
計画表を作る人はみんなJ?
計画を立てるかどうかは、JとPの表れ方のひとつにすぎません。たとえば、仕事では決まりで計画表を作っていても、休日は当日に決めるのが好き、ということもあります。大切なのは、外の世界に向き合うときに「決めておきたい」と「開いておきたい」のどちらが自然か、という点です。
JとPを性格のラベルにしないために
JとPは、外の世界への向き合い方の好みを表すものです。まじめさや能力の高さ、人としての良し悪しを表すものではありません。公式サイトも、好みに正解や不正解はないと説明しています。
恋愛でJとPのペースが違うときは
「週末の予定がなかなか決まらない」「急な予定変更が苦手なのに、相手は気にしていない」など、付き合う相手と予定の立て方が違うと感じることはありませんか。
たとえば、こんなやりとりです(説明用の例です)。
彼女:「土曜日どこ行く?早めにお店予約したいな」
彼:「その日の気分で決めない?天気もまだ分からないし」
どちらも相手を困らせたいわけではなく、心地よい進め方が違うだけ、ということもあります。予定の立て方が合わないと感じたら、次のような工夫を試してみてください。
- 決めておきたいことと、当日でいいことを分ける:「待ち合わせの時間とお店の予約だけは前日までに決める。そのあとの行き先は当日に決める」のように線を引きます。
- 「いつまでに決めたいか」を言葉にする:「水曜までに決まると安心」など、締め切りを具体的に伝えます。
- 予定を変えたいときの伝え方を決めておく:変更があるときは早めにひと言伝える、など二人のルールを作っておきます。
JとPが違うから合わない、と決める必要はありません。予定の立て方について、一度ゆっくり話してみませんか。
二人のタイプの組み合わせを眺めてみたいときは、MBTI相性診断も楽しんでみてください。
16PersonalitiesのJ/Pと正式なMBTIは同じではない
インターネットで受けられる「16Personalities」は、MBTIと似た4文字を使いますが、正式なMBTIとは別の検査です。日本MBTI協会は、16Personalitiesについて、MBTIとは全く別のもので、質問も結果の出し方も異なると説明しています(日本MBTI協会)。
実は、Pの言葉も違います。16Personalitiesでは、仕事や計画、物事の決め方への向き合い方を表す側面を「Tactics(戦術)」と呼び、その両極をJudging(J)とProspecting(P)としています。16Personalitiesの説明では、Judgingの人は決断力があり整理されていて、Prospectingの人は即興や機会を見つけることが得意とされています。また、ユングの考え方(心理機能など)は取り入れず、ビッグファイブと呼ばれる性格の特性の考え方を組み立て直したと説明しています(16Personalities)。
そのため、16Personalitiesの結果に出たJやPを、この記事で紹介したMBTI公式の説明とまったく同じものとして読むのは注意が必要です。
科学的にはJとPをどう考えればいい?
MBTIの4つの指標については、性格の研究者による検証もあります。1989年に発表された研究では、19〜93歳の男女468人のデータから、MBTIがはっきり二つに分かれる好みや質的に異なるタイプを測っているという見方は支持されず、比較的独立した4つの次元を測っていると報告されました(McCrae & Costa, 1989)。
この研究の報告に沿えば、JとPも、きれいに二つに分かれる型というより、程度の違いとして見る考え方があるということです。自分のJとPを、はっきりした境界線のある分類として捉えすぎないことが大切です。
自分がJとPのどちらか知りたいときは
JかPか迷うときは、次の順で振り返ってみてください。
- 場面ごとに「どちらが自然で楽か」を考える:旅行、仕事、休日など、いくつかの場面で、決めておくのと開いておくのとどちらが心地よいかを思い出します。
- 一つの場面だけで決めない:仕事では決まりに合わせて計画している、ということもあるので、自分で選べる場面も含めて考えます。
- 正式なMBTIの考え方を知っておく:日本MBTI協会は、検査結果はあくまできっかけとして使い、自分に合うタイプ(ベストフィットタイプ)を自分で見つける過程を大切にしています(日本MBTI協会)。
ほかの文字の意味も気になる場合は、FとTの違い、SとNの違い、AとTの違いの記事もあわせて読んでみてください。
JかPかを決めることより、「私はこういう進め方が楽なんだ」と気づけることのほうが、毎日の役に立ちますよ。
まとめ:JとPは「外の世界への向き合い方」の好み
MBTIのJとPは、外の世界にどう向き合うかの好みです。Jを好む人は決めて区切りをつけることを、Pを好む人は情報を取り入れて選択肢を開いておくことを大切にしやすいとされています。誰でも両方を使い、どちらが良いということはありません。
16PersonalitiesのJ/Pは正式なMBTIとは別の検査の説明なので、区別して読んでみてください。予定の立て方が違う相手とは、決めておきたいことと当日でいいことを分けて話すところから始めてみましょう。
